2010年4月13日火曜日

ヘッドホンアンプ: デジタル入力インターフェース

概要
USBや3系統の光デジタルオーディオ信号から任意の入力を選択し、S/PDIF(デジタルオーディオインターフェース)信号として出力するものです。



デジタル入力インターフェース

2010.4.17追記 光出力を追加
2010.4.21追記 光インターフェース電源のLC定数ほかを修正
2010.4.30追記 基板にあわせて接続を修正

USB入力
USBオーディオインターフェースICとして非常に有名なPCM2704を使用し、S/PDIF信号を取り出します。IC単体の機能として、D/Aコンバータやヘッドホンアンプも内蔵されていますが、TPA6120A2を使うのが今回のお題目なのであえて使用しません。
回路としては、『セルフパワー』モードにしています。また、USBのディスクリプタ情報を変更するためのEEPROMを搭載できるよう考慮しておきました。 EEPROMの書き込みデータは、PCM2707と同じで良い(試作例)のでいずれ試してみるつもりです。なお、設計に際し、メーカ純正の評価モジュールDEM-PCM2704のデータシートが非常に参考になりました。


光入力
東芝のTOSLINKモジュールから3.3V動作可能なTORX147PL(F,T)を選定しました。このモジュール、光コネクタ差し込み口にシャッターが付いているのがポイントでしょうか。保護キャップをなくす心配がない。

 TORX147(データシートより)


ところで最近では、48kHzを超えるサンプルレートも珍しくありません。後述するD/Aコンバータは192kHzに対応しているので、この光モジュールが対応しているサンプルレートを調べてみました。
デジタルオーディオインターフェースの規格では、左右の音声データに同期信号や負荷データを加え音声1サンプルあたり64ビットのデータとし、さらにバイフェーズマーク変調と呼ばれる処理を行っています。例えば、サンプルレート48kHzの最大データレートは、48k sample/s×64b/sample×2(バイフェーズマーク変調)=6.144Mpsとなります。ここでTORX147のデータシートによると、最大データレートは15Mbpsなので96kHzまでのサンプルレートに対応していることがわかりました。

192kHzに対応させるには、約25Mbpsを伝送できなくてはなりませんが、東芝のWebからデジタルオーディオ用光受信モジュールを検索したところ15Msps止まりです。次に、他のメーカから探してみたところ、シャープから送信のみ50Mbps対応品がラインアップされています。これだと384kHzまで対応できてしまうのでしょうか。そんな速度まで80年代のS/PDIF規格で頑張るのか、という感じ。でも、受信はどうする?

 GP1FAV55TK0F(データシートより)



入力切替器
実は、後段のA/Dコンバータ基板に搭載されているチップに入力切替機能が付いているんですが、できあいの基板を使う都合上、見苦しい改修を避けるために別個に設けることにしました。切替器には、74HC153とかのマルチプレクサを考えましたが、3.3V動作させると速度が遅くて波形が鈍りそうな気がします。ところが3.3V対応の高速ロジック74LCX153とかは入手難。ニーズがないんでしょうか。いろいろ考えた結果、バススイッチ(アナログスイッチ)を使って見ることにしました。

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