2016年5月29日日曜日

直るかFMチューナ KT-9900

トリオのFM専用チューナ KT-9900の修理に取り組んでいます。
電源を入れ、FM局に同調するとステレオランプがついて、変調度メータも動きます。しかし、肝心な音が出ません。


調べると、+15V電源が出ていません。電源基板 Q5 電源レギュレータ 2SC1735が壊れていたので、笹原デンキに走り 2SC2235に交換すると無事電圧が出るようになりました。



音声出力をオシロで見ながら電源を入れると、片チャンネルのみ上側の波形が出ない状態でした。調べたところMPX基板の音声出力ドライバのプッシュプルのうち+側のトランジスタ Q18 2SC1940の不良のようです。そこで先ほどの2SC2235にとりあえず交換。出力波形も正常になりました。それに、オペアンプのフィードバックループに入っているので大きな歪みもありませんが、改めて-側とセットでコンプリメンタリのペアで交換する予定です。



さて、これで終わればバンザイと言いたいところ、音は無事出るようになりましたがセパレーションが悪い感じがするうえDDL回路のランプが付きません。さらにシグナルメータの触れ具合が25dBほど低いようです。まだまだ、直し甲斐があります。。。


参考資料
TRIO KT-9900BLUESS Laboratory
 チューナを修理しまくっているサイトです。このサイトを見なければ、修理に取り組む気にならなかったと思います。
トリオとケンウッド チューナーのカタログやパンフレット、マニュアルCoolTune FM/AM TUNER 実験室
 KT-9900の海外向けモデルKT-917の回路図へのリンクがあります。

2016年5月21日土曜日

イーサネットVPN で実家と常時接続

自宅と実家の2拠点間をインターネット VPN で常時接続してみました。EtherIP で拠点間をブリッジ接続したので、実家の LAN にぶら下がっている機器を違和感なく使えるようになりました。
インターネット越しなので安定しないかもと想像しましたが、設置から1ヶ月以上安定して動いています。
さらに、ルータを交換したことでネットのブラウジングのレスポンスが良くなったと体感しています。同じギガルータでも機種によって差があるとは意外でした。



構成

  • EtherIP(L2VPN、Ethernet over IPv4)に対応した VPN ルータ IX2105 を自宅と実家の2カ所に対向設置し、2拠点間をブリッジ接続します。
  • 拠点Aのネット回線は auひかり(上り・下りともに1Gbps)。ホームゲートウェイのルータ機能を無効にできないため、DMZ機能によりインターネット側のパケットをそのままVPNルータに届けます。
  • 拠点Bのネット回線は eo光(上り・下りともに100Mbps)。IP電話ルータのルータ機能を無効にして、VPN ルータでPPPoE認証をしています。
  • 2拠点ともに動的IPアドレスが割り当てられるため、ダイナミックDNSサービス(MyDNS.jp)にホスト名を登録します。


回線速度
PCから遠隔地のNASに83MBのバイナリファイルをコピーして速度を計測してみました。5回テストして速度は22.4~27.6Mbpsとなり、中央値は24.7Mbpsでした。eo光がベストエフォート100Mbps、さらにIPsecに関わる負荷もあるのでまずまずかと。


また、tracerouteの結果はこんなものでした。



VPNルータの設定
初めて設置するときは、事前に同じ場所で対向試験ができることを確認したほうが良いです。一度無駄足を踏みました。
当初、eo光では IP電話ルータで PPPoE認証させ、DMZ機能でインターネット側のパケットを VPNルータに届けようとしましたが、うまく接続できなかったので VPNルータでPPPoE認証させることにしました。
ルータの設定コマンドは次の通りですが、IPアドレス等は適当に変えてあります。また、IX2105のファームウェアバージョンが拠点A(Version 8.9.17)と拠点B(Version 9.0.14A)で違うので少しコマンドを変えてあります。中古で入手するときは、バージョンに注意です。