ライン入出力レベル
ラインレベルに統一規格はないので、キリのよい1Vrms(0dBV)とします。
CDプレーヤのレベル2Vrms程度と比較して6dBほど低くなります。
また、 チューナや古いテープデッキと比較すると逆に6dB程度高いレベルです。
従ってライン出力レベルの調整余地は±6dBとします。
ピークレベルは、デジタルソースとアナログソースで異なります。
デジタルソースは最大値が決まっていますが、アナログはトランジェントがあるので高い電圧が出てくる可能性があります。例えば、標準レベルとして設定した1Vrmsに対し、トランジェント分として仮に10dBを考慮すれば、3.2Vrmsとなります。
ヘッドホン出力レベル
MDR-CD900で妥当な音量での端子電圧実測値は約0.2Vrms(-14dBV)でした。
これを基準に、音圧を一定としたときの 機種毎の端子電圧と電力を計算してみました。
ヘッドホンの端子電圧
この表からわかるとおり、必要な電圧や電力は意外に低いようです。DT990 PROのように低能率ヘッドホンに対応させる場合、16dBもの感度差を基板上にジャンパスイッチを設けて調整できるようにしたほうが良さそうです。また、 トランジェントを考慮して仮に10dBのマージンを確保する場合、ヘッドホンアンプの能力として端子電圧は約4.1Vrms、電力は約130mWに対応できればよいと考えます。
レベルダイアグラム
以上を踏まえて、ヘッドホンアンプの各ステージでの許容電圧とレベル配分を考えました。レベルを上げるほうがS/N比が有利になりますが、許容電圧とのマージン(ヘッドルーム)を確保できなくなります。下図の通り、低能率タイプのヘッドホンを使う場合でマージンは10dBほどになります。
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