2009年6月12日金曜日

FMトランスミッタ用 入力ローパスフィルタ(2)

3.FIRフィルタの設計
 書店で参考書を探したところ「ディジタル信号処理による通信システム設計」が目にとまりました。簡単なフィルタ設計ソフトがついています。これを使えば、理屈を理解していない私でも仕様を指定するだけでフィルタの係数を計算することができました。
 最近では、ウェブ上でデジタルフィルタの設計ができるサイトもあります。便利ですね!




FIR設計TOOL
周波数特性プロット結果を見ながら、適宜パラメータを変えてみます。















振幅周波数特性
フィルタ特性を急峻にするほど、通過域のリップルが増え、阻止域の減衰量が悪化します。タップ数を増やせば改善できますがハードウェアの規模も大きくなります。タップ数を変えずに必要な特性に近づけるよう試行錯誤します。












トランジェント特性
インパルス、ステップ応答です。中心から左右対称な波形になっています。FIRフィルタの係数は、インパルス応答と同じなので、作成した係数も中央部の係数は大きく、最初と最後は小さくなっています。









 作成したフィルタの周波数特性は、15kHz(正規化周波数0.1)で約0.2dB、19kHz(正規化周波数0.125)で60dB程度です。パラメータを細かく触ればさらに追い込めそうですが適当なところでストップ。まあスペック的には十分に思えます。ここでフィルタ係数を書き出します。このソフトの出力は「TIフォーマット」で、XilinxのISEに読み込ませるには少し手を入れる必要があります。




係数の計算結果

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