2012年11月17日土曜日

Radio Mobileで電波伝搬シミュレーション その1(インストール)

電波伝搬シミュレータ Radio Mobile を試してみました。
カナダのVE2DBE, Roger Coud氏によるフリーウエアで、どうやら有名らしいです。このソフトは、20MHz~20GHzに適用できるLongley-Rice Modelと呼ばれるモデルを使っているということです。

インストール
Radio Mobileダウンロードページからダウンロードできますが、今回はイギリスのG3TVU氏が 配布しているインストーラを利用しました。

Step 1
VB6のランタイムがインストールされていなければ、Radio Mobile 'Quick Start' から Visual Basic Runtime (Service pack 6)  VB6.0-KB290887-X86.exe をダウンロードします。適当なフォルダにファイルを展開後、vbrun60sp6.exe をクリックしてインストールします。

Step 2
Radio Mobile Setup.zip を展開してインストールします。インストール先フォルダはデフォルトが良さそうです。

Step 3
デスクトップ上のRadio Mobileアイコンをクリックしてプログラムが起動できることを確認します。
(ひょっとすると地図は出なかったかも)


Step 4
SRTM(NASAが配布しているスペースシャトルから観測した標高データ)をダウンロード・解凍して C:\Radio Mobile\SRTM3 にコピーします。SRTM-3とは3秒メッシュ(90m)のデータです。
SRTMのファイルは、N36E139.hgt のような名前になっていて、その区画の左下が北緯36度 東経139度であることを表しています。ここでは、東京、神奈川、千葉のデータとして次のファイルをダウンロードしました。

N34E138.hgt
N34E139.hgt
N35E138.hgt
N35E139.hgt
N35E140.hgt
N36E139.hgt
N36E140.hgt

なお、SRTMやRadio Mobileの緯度経度は世界測地系(WGS84)を採用しています。任意の場所の緯度経度を知るには、Googleマップで任意の位置で右クリックして現れるコンテクストメニューから この場所について を選ぶと現れる緑色矢印アイコンにカーソルを重ねると表示が出ます。また、国土地理院の標高がわかるWeb地図を利用すれば、緯度経度の他に標高まで知ることができて便利です。


Step 5
Options → Internet を選びます。Internet Options 画面がでるので、SRTMの設定画面を選びます。"Use local files only" を指定して OK します。この設定はしなくても良いですが、シミュレーションのたびに Radio Mobileが SRTM データをダウンロードする場合があるようで、その対策です。



参考リンク
Radio Mobile WEB Site
G3TVU's Home Page - G3TVU氏によるドキュメント
遠距離受信@Hachinohe - Radio Mobileで遊ぼう!(旧ページ)
jp3pzd's photo diaryRadio Mobileで遊ぶ(3) Tipsなど
数理設計研究所電波伝搬シミュレータ Radio Mobile by VE2DBE

5 件のコメント:

  1. こんにちは。
    先頃、「SRTM-3索引図」を作りました。宜しければご覧下さい。

    http://www.geocities.jp/hirosakirecorder/radio_mobile.html#8

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    1. 索引図を拝見しました。綺麗な図で国土地理院の索引図より見やすいです。どうやって作られているのでしょう?
      それにRadio Mobileの解説記事が詳しく、かつわかりやすいです。
      地図との重ね合わせもGoogle Earthと連携できるとは知りませんでした。
      記事にはしておりませんが、私はGoogle Mapsと重ね合わせて使っており、一手間必要で面倒です

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    2. たまごさん

      ご覧頂きまして、どうもありがとうございます。また、お褒めのお言葉を頂戴し、恐縮しております。

      索引図ですが、日本地図は国土交通省国土政策局が公開するGISデータ「国土数値情報」の「行政区域データ」を使って描きました。収録範囲の枠は、SRTM-3データをフリーソフト「カシミール3D」に読み込んで緯度経度を確認後、線引きしています。

      Google Earthでの表示につきましては、『CQ ham radio』2009年1月号を読んで知りました。

      余談になりますが、Radio Mobileで国土地理院の数値地図(50mメッシュ)が使えればいいのですが…。SRTM-3は90mメッシュ相当です。

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    3. ブログの設定が拙くて、コメントに気づかずお手数をおかけしました。
      GIS関係は疎くてXML、shapeファイル、カシミール・・・勉強してみます。
      覚えておくと応用範囲が広がりそうです。
      国土地理院のデータが使えると、シミュレーション精度が上がりますね!

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  2. たまごさん

    お返事ありがとうございます。3日に投稿した際、最初うまく書き込み処理されず、ブラウザーを変えて再投稿しました。それでも何だか不安でしたので、先日再送した次第です(笑)。3日にきちんと投稿できていたようで、失礼致しました…。

    我流で行っているシミュレーションですが、それでも十分役立つものだと考えてます。いや~、このすばらしきフリーソフトを開発・公開されておられるRoger Coude氏に敬意を表します!

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