最近、ヤフオクでも値下がり気味?でしょうか。eBayには今でもたくさん出ていますね。ネット上でLPRO-101のマニュアルも見られます。
主な仕様
- 出力周波数、波形: 10MHz 正弦波
- 出力レベル: 0.55V rms(50Ω負荷、+7.8dBm)
- 動作温度: -30℃~+70℃(ベースプレート部)
- 環境磁界: ±2ガウス以下
- MTBF(平均故障間隔):
50℃ 189,000hrs/21.6年、60℃ 134,000hrs/15.3年
周波数の微調整
ルビジウム発振器は2次標準なので経年による誤差補正と1次標準に周波数を合わせるためルビジウムセルに与える磁界調整用"C-field"コイルの電流調整用ポテンショメータと外部制御端子がもうけられています。
放熱について
この手の機器は、24時間365日連続稼働が当たり前ですので 放熱が大事としきりに記述があります。ベースプレートの温度を70℃以下とするため、たとえば最大周囲温度50℃の場合、2℃/W以下の放熱器が必要だそうです。 ※50℃+2℃/W×10W=70℃
連続動作中のラックマウント型ルビジウム発振器を夏場に触ったことがあるのですが、冷却ファンなしで背面に取り付けられた放熱器に触れると熱かった(50℃を越 えるくらい?)覚えがあります。筐体外部の放熱器で50℃以上なら内部では、60℃くらいあるのかも しれません。
さて、実機に放熱板を付けずに数時間動作させてみたのですが、冬場だと言うこともありますけど熱くはなりますが触れないほどではありません。私の場合、連続動作も考えていないので、ケースのシャーシでの放熱効果を期待することにします。
出力について
LPRO-101の出力は正弦波です。マニュアルには、正弦波からTTLレベルへの変換方法について記載がありますが、適切なデバイスを選定しないと位相ノイズが悪化するそうです。ルビジウム発振器を組み込みで使用するときには、注意が必要ですね。測定器側では、かならずしもTTLレベルを要求していないので今回は正弦波のままで行きます。
電源について
電源電圧は+19V~+32Vが許容されており、標準は24Vです。コールドスタート時には、1.7Aほどの電流が流れますがウォームアップ後は、 o℃:14.5W(0.6A)、50℃: 9W(0.375A)となります。
マニュアルには、電源の品質(スプリアス電流や電圧ノイズ等)により、ルビジウム発振器の出力位相ノイズやスプリアス特性が劣化するので、注意しろと書かれています。
BITE[Built In Test Equipment]
内部VCXOの動作状態を示しており、電源投入から3~4分の間はHレベル(4.2~4.8V)となりますが、ルビジウム発振器が原子同期状態 (周波数精度が概ね±5E-8以内)になるとLレベルを示します。所期の精度に達するのは、電源投入から概ね30分後です。
この端子はシュミットトリガ付きのCMOSロジック(74HCT14等)かFET入力(1MΩ以上)のヒステリシス付きコンパレータで受けることが推奨されています。
ランプ電圧モニタ
ルビジウムランプの光出力レベルモニタ端子LAMPVがあります。3V以上であれば正常。
クリスタル電圧モニタ
VCXO制御電圧のモニタのようです。0.55V~12.6Vが正常。ウォームアップ時(スイープモード)には、0.502~13.3Vの間で変動するそうです。
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