例によってWaveSpectraで特性を測定します。先のローパスフィルタと同様、FPGAにはオーディオCODECを接続してあるので、USBオーディオを介してループバックテストを行います。
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プリエンファシスの周波数特性
0-24kHz、5dB/div
妥当な特性に見えます。20kHz以上で下がっているのは、USBオーディオの制限によるものです。
このグラフからは、詳細にレベルを読み取ることが出来ませんので、いくつかのポイントで正弦波を入力して、プリエンファシスをオン・オフ(スルー)することでレベル差を測ります。これもWaveSpectraの測定機能を使います。
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正弦波入力時のスペクトル
測定機能を使いレベル測定
プリエンファシスにより高音域でA/D、D/Aコンバータ系に起因するノイズフロアが持ち上がって見えます。
さて、いくつかの周波数を選定して詳細に測定したデータを示します。実測値はプリエンファシスを使用した場合と、スルーにした場合を切り替えて比較したのでPC接続のUSBオーディオとデジタルフィルタに接続しているオーディオコーデックの周波数特性には影響を受けないことになります。
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周波数特性実測値
1kHz基準
黄色のセルが実測した周波数特性で1kHzを基準にしています。水色のセルは理論値、というより設計値ですね。実測値と理論値はよく一致していることがわかります。また、1kHzにおける利得はプリエンファシス使用時とスルーとで0.1dB以下の差なのでこれも設計通りと言えます。測定系の誤差はもちろん演算語長に起因する計算誤差もそれなりにあると想定していたので、正直なところここまで理論値とよく一致するとは予想外でした。
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